クラーケンは実在するのか?起源・史料・科学的解釈で理解

北欧の海に棲む“巨大な触手の怪物”クラーケンは実在するのか…船を沈める怪獣として語られてきましたが、近代以降はダイオウイカ(巨大イカ)説が有力視されています。本記事では起源から科学的解釈までを3分で理解できるよう要点だけを整理します。
クラーケンとは?起源と特徴
発祥:ノルウェー〜グリーンランド周辺の伝承。1755年デンマークの聖職者、ポントピダンの『ノルウェー博物誌』に取り上げられ世界中に広まった。
特徴:島ほど巨大/触手で船に絡みつく/渦を起こす、と描写されることが多い。
解釈:近代以降、**巨大頭足類(ダイオウイカ/コロッサルイカ)**の誤認・誇張が主説。
つまりタコやイカに似た超デカい生物です。ポントピダン曰くクラーケンの全長はなんと数キロメートルに及ぶといわれている。
クラーケンの名前の由来として「捻じ曲がったもの」と言われている。

史料と文化的インパクト
- 1700年代の旅行記・博物誌に言及が増える。19世紀は**ヴェルヌ『海底二万里』**などでイメージが固定化。
- 古地図『カルタ・マリナ』(1539)など、北欧・欧州の図像学に「海の怪物」モチーフが多数。
目撃情報
1801年ノルウェー近海でクラーケンとみられる巨大なUMAが目撃された。その生物は大きな軟体動物のような姿をしていたと記録されており、目撃した船乗りたちによると非常に攻撃的で船を沈没させたと言われている。
2003年、世界一周を目指すヨットレースに参加していたジェロニモ号が巨大な軟体動物に襲われました。乗組員は航行中に大きな衝撃を感じ様子を見に行くと太い触手のようなものが船体に巻き付いていたといいます。
2016年には衛星写真によって地球を観察できる「グーグルアース」にクラーケンとみられる生物が写っていると話題になりました。アルゼンチン南方の北極海に海面から飛び跳ねるイカのような生物が確認できます。しかし、問題はその大きさでした。衛星写真に写り込むほど大きいこのイカは軽く120メートルを超えていたのです。
下の画像はグーグルアースで映り込まれたもので縮尺的に約120メートルとされている。

科学的解釈:クラーケンは実在するのか?
- 外形:長大な触腕・大きな眼・深海性という点が伝承と合致。
- 遭遇状況:嵐・薄暮・漂流個体(死骸)など、条件の悪い観察で誇張・錯覚が起こりやすい。
- コロッサルイカ(南極海域)も候補だが、北欧伝承の地理とは必ずしも一致しない。

まとめ:クラーケンは実在するのか?
クラーケンは「完全な虚構」でも「未確認の超巨大怪獣」でもなく、深海の巨大頭足類という現実と、海での恐怖体験・語りの力が重なって生まれた複合像とみるのが妥当です。
映画にも登場
有名な映画「パイレーツオブカリビアン2」でもこのクラーケンが登場しましたね。
「これはただの噂だが、デイヴィ・ジョーンズの操る怪物がいてな。太い腕にデカイ吸盤があって人の顔に吸い付き剥ぎ取る。そして船をまるごと海底へ引きずり下ろす。クラーケンだ」―ジョシャミー・ギブス[出典]

FAQ(ショート)
Q. 実在の捕獲・標本は?
A. クラーケンそのものの公的標本はなし。代わりにダイオウイカなどの標本・映像が多数。
Q. どこで目撃されやすい?
A. 歴史的には北大西洋報告が多いが、巨大イカは世界各海域に分布。目撃は荒天・低照度で集中する傾向。
参考リンク(外部)
深海で発見された巨大な未確認生物【都市伝説】(YouTube)https://www.youtube.com/watch?v=L9Fyu5wDctw
クラーケン(Wikipedia 要約参照)