都市伝説「猿夢」――悪夢の列車と奇怪な死の体験談を徹底解説 オリジナルストーリーも収録

:夢に現れる猿の車掌と不気味な列車をイメージしたイラスト

「猿夢(さるゆめ)」は、2ちゃんねるのオカルト板に投稿された怪談が発祥とされる都市伝説です。
夢の中で不気味な猿が車掌を務める列車に乗ると、乗客が次々と惨たらしい方法で殺され、やがて自分も…という内容で、多くの人々に強烈な印象を残しました。
一度読んだ人が「本当に夢に出てきた」と語ることも多く、ネット怪談の中でも特に“伝染性”が強いと恐れられる存在です。

「猿夢」とは、インターネット掲示板・2ちゃんねるのオカルト板に投稿された怪談が元になった都市伝説です。
夢の中に現れるのは「人間のように喋る猿の車掌」が運転する奇妙な列車。
乗客は駅ごとに降ろされるのではなく、恐ろしい“処刑”に遭うというのが特徴です。

代表的なパターンは以下のようなものです。

  • 車内に「ご案内」のアナウンスが流れる
  • 駅に到着するたびに乗客が一人ずつ殺される
  • 殺され方は残酷で、轢死、圧死、切断など多様
  • 最後には夢を見ている本人が殺される

一度この話を読んだ人が「同じ夢を見た」と証言するケースも多く、“読むと感染する怪談”として知られています。

「猿夢」が初めて語られたのは2000年代初頭、匿名掲示板のオカルト板に投稿された一つの体験談でした。
投稿者は「猿の車掌がいる不気味な列車の夢」を繰り返し見ており、その詳細な描写を公開しました。

これが注目を集めると、

  • 「自分も似た夢を見た」という書き込みが相次ぐ
  • まとめサイトやオカルト本に転載される
  • YouTube朗読やアニメ調の再現動画でさらに拡散

といった流れで広まりました。

現在では「きさらぎ駅」「八尺様」と並ぶ、日本のネット発祥怪談の代表格とされています。

猿夢は「実際に見た」という体験談が多いのも特徴です。

代表的な噂

  1. 読むと夢に出る
     猿夢の文章を読んだ数日後、実際に列車に乗る夢を見たという報告が多い。
  2. 殺され方が人によって異なる
     轢死、内臓を抜かれる、首を切られるなどパターンはさまざま。
  3. 夢なのにリアルすぎる
     通常の夢と違い、感触や痛覚を伴うほど現実感が強いと語られる。
  4. 夢から覚めても恐怖が残る
     目覚めた後も体調不良や悪寒が続くという話もある。
夢に現れる猿の車掌と不気味な列車をイメージしたイラスト
夢の中で猿の車掌が案内する列車。乗客は次々と処刑される恐怖の都市伝説。

猿夢が語られる背景には、いくつかの仮説があります。

① 集団的な刷り込み説

「読むと夢に出る」という噂が強烈な暗示効果となり、実際に夢を見る人が増えるという心理的現象。

② 夢の共通イメージ説

列車・処刑・猿といったモチーフは人間にとって印象的で、無意識下で夢に現れやすい。

③ 霊的存在説

「猿夢の車掌」は実在する異界の存在で、夢を通じて人間に干渉しているという説。

いずれにせよ、科学的には「暗示による夢の誘発」が最も有力視されています。

猿夢は、ネット怪談の中でも特に“夢”という個人的体験に直結する点で異彩を放つ都市伝説です。
ただ読むだけで夢に影響を与える可能性があるため、他の怪談よりも強烈な印象を与えます。

猿夢が語り継がれる理由は、単なる恐怖だけではなく、**「夢と現実の境界が揺らぐ」**という人間の根源的な不安を突いているからでしょう。

夢に現れる猿の車掌と不気味な列車をイメージしたイラスト
夢の中で猿の車掌が案内する列車。乗客は次々と処刑される恐怖の都市伝説。

猿夢の物語


私は夢を見ていた。
気づくと、私は見知らぬホームに立っている。あたりは暗く、空気は湿って重たい。電光掲示板には「次は処刑駅」と、不吉な文字がにじむように浮かんでいた。

ガタン…ゴトン…と、重々しい音を響かせて列車がホームに滑り込んできた。
古びた車両、錆びついた車輪。窓から漏れる薄黄色の光。

そしてドアが開いた。
そこから現れたのは――人間の制服を着た猿の車掌だった。
猿はにやりと笑いながら、甲高い声でこう告げた。

「次は……圧死、圧死でございます……」

私は逃げ出そうとした。しかし足は鉛のように重く、動かない。背中を押されるように列車の中へ吸い込まれていく。

:夢に現れる猿の車掌と不気味な列車をイメージしたイラスト

車内には数人の乗客がいた。皆うつむき、口を閉ざし、不安そうに震えていた。
列車が動き出すと、また車掌の声が響く。

「次の駅で、お一人降りられます」

やがて列車が停車する。
ドアが開くと、乗客の一人が無理やり引きずり出され、巨大な鉄板に押し潰された。
骨の砕ける音、血の飛び散る音――それでも他の乗客は無表情のまま、黙って座っている。

私は震えた。これは夢だ、夢に違いない。
そう思って目を閉じたが、鼓膜を破るような悲鳴と轢音が、夢ではなく現実のように脳を突き刺してくる。


次の駅。
「次は……轢死、轢死でございます」

今度は別の乗客が線路に投げ出され、列車に轢かれた。
鮮血が飛び散り、車輪に肉片が絡みつく。私は吐き気をこらえるが、体は凍りつき、声をあげることもできなかった。

そしてまた、列車は走り出す。
車掌はにやりと笑い、ゆっくりと私の方へ歩いてくる。

「次は……切断、切断でございます」

私の隣に座っていた中年の男が、強制的に外へ連れ出され、巨大な回転刃で身体を真っ二つにされた。
断末魔の叫びが夜空に響き渡り、血霧が霧雨のように降りかかる。私はその冷たい感触を頬に感じ、震えた。


残されたのは、私と数人。
だが次の駅に着くと、また一人、また一人と処刑されていく。

そして、ついに最後の番が来た。
車掌は満面の笑みを浮かべ、私に指を差した。

「次は……あなたの番でございます……」

私は必死に抵抗しようとするが、体は勝手に動き、ドアの外へ引きずられていく。
そこには巨大なギロチンが待ち構えていた。月光に濡れた刃が、不気味に輝いている。

「さあ……楽しい処刑のお時間でございます……」

猿の声が耳にこびりつく。刃が落ちる瞬間、私は叫び声をあげ――

そこで目が覚めた。


全身は汗で濡れ、心臓は破裂しそうに脈打っていた。
だが、それ以上に恐ろしかったのは――目覚めたはずなのに、まだ耳の奥であの声が囁いていたことだった。

「次は……あなたの番でございます……」

FAQ

見出し「FAQ」の直下にこのQ&A本文を置いてください(後ろのJSON‑LDと内容が一致します)。

Q1. 猿夢は実在の事件や事故が元ですか?
A. いいえ。匿名掲示板の体験談が発端のネット発祥怪談です。実在の事故と紐づける根拠はありません。

Q2. この話を読むと本当に夢に出ますか?
A. 「読む→夢で見る」は**暗示(ノセボ/プラシーボ的効果)**で説明できます。強烈なイメージは睡眠初期の夢に入りやすいです。

Q3. 初めて読んだ夜に見ないためのコツは?
A. 寝る直前に読まない/軽くストレッチと入浴でリラックス/明るい別ジャンルを最後に少し読む/就寝前のスマホ時間を短く。

Q4. 夢の中で怖くなった時の対処は?
A. ①深呼吸(4-4-6)②「これは夢」と唱える③視線を手のひらに向ける(明晰夢の導入)④苦手なら目覚める選択を。

Q5. 明晰夢で“撃退”できますか?
A. 個人差はありますが、出口に向かうイメージ安全な場所を思い浮かべる方法が有効との報告があります。無理は禁物。

Q6. 子どもに見せない方が良い?
A. 強い恐怖表現は年齢に配慮を。就寝前に怖い話・映像を見せるのは避けましょう。

Q7. 何度も同じ夢を見るのはなぜ?
A. 反芻思考・ストレス・睡眠不足が原因になりやすいです。生活リズムの調整と寝る前の刺激減が基本対策。

Q8. 睡眠前の具体的な悪夢予防
A. 就寝90分前に入浴/カフェインとアルコールを控える/部屋をやや涼しく暗く/画面輝度と音量を落とす。

Q9. 夢日記は逆効果ですか?
A. 夢日記は記憶を強化するため思い出しやすくなる一方、怖い夢に囚われやすい人は肯定的・中立的夢も一緒に書くのがコツ。

Q10. お祓いや御守りは効果がありますか?
A. 科学的根拠は限定的ですが、安心の儀式として役立つことがあります。実害が続く場合は睡眠外来の相談も検討。

Q11. 受診の目安は?
A. 悪夢で日中機能が落ちる/2週間以上続く/不眠やフラッシュバックがある場合は医療機関へ(“悪夢障害”等)。

Q12. 動画や朗読で“誘発”されますか?
A. 強い効果音・赤い照明・反復アナウンスなどは連想を刺激しやすいです。苦手な人は露出を減らしましょう。

Q13. 実在の路線や駅と結びつけるのは危険?
A. 事実誤認や迷惑行為の原因になります。特定や現地での無断撮影・立入は避けましょう。

Q14. 記事に挿絵を載せるときの配慮
A. 過度な残酷表現は控えめに/代替テキスト(alt)を適切に/SNS用はトリガー注意の文言も検討。

参考リンク

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